2012年4月4日水曜日

声優ネットワーク論(2)


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大分、間が空いてしまったけど、声優ネットワーク論(2)です。
今回もかなり適当なこと書いています。


一回目で書いた声幽力とは、もう一度書くと、聴覚の記憶のネットワークと視覚の記憶のネットワークの情報のズレを引き起こす力のことです。

しかしながら、前回説明した単純な図式では、声幽力は、説明できるものではありません。


複雑かつ怪奇である声優という声の幽霊は、近くに寄り過ぎると消えてしまい、
それは、認識を拒み、
人間には知覚することはできず、
動物として「進化」した萌豚だけが聞く=見ることができ、
無意識の「動物的な回路」にしか存在しない存在それが声の幽霊である。


少し、カッコイイ言葉を使いたかったので、やってみましたが、抽象的な言葉で語るのは、以上でやめにします。

では、本題にいきましょう。

今回は、AKB48と声優のアイドル生成システムについてです。

AKB48の特徴は、ウィキペディアのように、ファンがどんどんメンバーのキャラクターをCGM(消費者生成メディア)的に創り上げていることが挙げられます。
エケペディア(http://www23.atpages.jp/akb49/)というサイトもあるように、ファンが率先して、メンバーの物語を生成していくことで、メンバーのキャラクターは拡張していきます。
簡単にまとめると

  • AKB48 のメンバーのキャラクターは無数のファンの生成物である。

ということが出来ます。
さらにもう一つ加えるならば、エケペディア上では、メンバーのキャラクターは、メンバー自身のコメントよりも、例えば、「誰と誰が仲がいい」とか、「メンバーの誰々によると~であるらしい」というように、メンバー同士の関係性によって、拡張していく傾向があるように見えます。
つまり、

  • AKB48 のメンバーのキャラクターは、他のメンバーとの関係性のネットワークによって変化する。

これにより、あるメンバーAを好きになったファンが、そのメンバーAと仲がいいメンバーBを好きになり、そこからまたメンバーCへとどんどんとファンの対象を増やしていく可能性が高くなります。


では、一方、声優は、どうでしょうか。

声優もある種のCGMであり、ファンによって、そのキャラクターは生成されています。
エケペディアのように巨大なサイトはありませんが、中規模なまとめサイトがいくつか存在しており、それらは、膨大なデータベースとして機能しています。

さらに、AKB48 との共通点として、他の声優との関係性によって、声優のキャラクターが拡張されていくということがあげられます。

声優Aと声優Iは、まるでカップルみたいに仲良しだ。とか、声優Aのブログには、よく声優Iとご飯を食べに行くことが更新されているだとか。

つまり、声優も、AKB48 と同じく、
  • 声優のキャラクターは無数のファンの生成物である。
  • 声優のキャラクターは、他の声優との関係性のネットワークによって変化する。
ということが言えます。


以上のようにAKB48 と声優には、共通点が存在しており、それらは、構造的に同じ部分もあるということが言えます。

しかし、AKB48 と声優には、違いもあります。
それは、アニメ。いや、ここでは「アニメ資本主義」とでも呼んだ方がいいのかもしれないそういった大きなシステムです。

今回はここで終わりにします。

次の回は「クールアイドル」(仮題)で、多分あんまり間をおかずに更新しようと思います。


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